よく診る病気
白内障
2011-10-31 11:06:45
☆どんな病気?

目の構造はよくカメラにたとえられます。白内障は、「水晶体」(カメラではレンズにあたる部分)が”何らかの原因で白濁した状態”です。原因としては加齢、遺伝、糖尿病などがあります。

白内障はレベルごとに分類されています。
【初発白内障】水晶体の一部にわずかな濁りを生じたもの。
【未熟白内障】水晶体にはっきりと確認できる濁りが認められるが、視覚は失われていないもの。
【成熟白内障】水晶体が濃く白濁して視覚を消失したもの。

☆白内障になったら?

白内障になった犬に見られる行動としては、ものにぶつかる、つまずく、ボールを投げても気づかない、急にかみつくことが増えたなどがあります。
ただし白内障以外にも視覚障害を起こす眼疾患はあるため、このような状態に気付いたら早めに受診しましょう。

初期のうちであれば、進行を遅らせるために抗白内障薬の点眼が有効です。
進行した白内障ではヒトと同様の手術が適応となる場合があります。手術は眼科専門病院で実施します。

※犬、猫では中年齢以降に水晶体の中心部が青白く見える現象が起こります。これは「核硬化症」とよばれる老化現象の一つで、視力には影響がないものです。